振り込め詐欺など迷惑電話の着信を自動的に拒否できる固定電話向けの装置「トビラフォン」を、名古屋市のシステム開発会社「トビラシステムズ」が開発し、リースサービスを始めた。
装置はインターネットを通じ、迷惑電話の番号を登録した同社のデータベースに接続。着信時、自動的に照合し、登録番号の場合は赤いランプで知らせ、着信音を鳴らさない。特定の電話の着信拒否を利用者が各自で登録しなくてすむシステムは、全国初という。
番号は警察や国民生活センターの公開情報を基に現在、約一万二千件を登録。未登録の番号だった場合は、利用者が装置のボタンを押すと追加登録できる。
番号はシステム全体で共有化され、利用者が増えるほど防止効果が高まる。
六月からサービスを始め、これまでのリース契約数は約百件。番号の追加登録は既に千五百件あった。明田篤社長(30)は「祖父が高額商品の押し売り被害にあったのが開発のきっかけ。利用者の登録情報を集め、少しでも被害を減らしたい」と話している。
ネットの接続環境があれば既存の電話に備え付けられる。リース料は月三百十五円。問い合わせは、同社=電052(253)7691=へ。
中日新聞 2011年(平成23年)8月9日 火曜日