迷惑電話(振り込め詐欺等)・営業電話(勧誘電話・セールス電話)を自動で着信拒否 トビラフォンは未知の迷惑電話も着信拒否(迷惑電話フィルタ)できます。

中日新聞朝刊

「振り込め」電話拒否装置

PHS回線活用 普及へ進化 名古屋の開発業者

振り込め詐欺などの迷惑電話を自動的に拒否できる固定電話向けサービス「迷惑電話チェッカー」を、システム開発のベンチャー企業トビラシステムズ(名古屋市)が、通信大手のウィルコムと共同で始めた。利用料は月額七百円。
利用者の家庭では、専用の装置を電話機に接続。振り込め詐欺などに使われた電話番号の「ブラックリスト」をトビラ社がデータベース(DB)化しており、リストに載った番号から電話がかかると、装置の赤ランプが点滅して着信音を鳴らさない仕組みだ。
迷惑電話のDBは警視庁や京都府消費生活安全センターから情報提供を受けるほか、利用者がリスト以外の不審な電話を受けた場合、専用ボタンでトビラ社に通報して新たに登録できる。番号は七月末現在で二万件以上登録している。
トビラ社は二年前に同様のサービス「トビラフォン」を独自に開発。しかし、装置とDBの通信にインターネットを使ったため、ネット普及率が低い高齢者にはなかなか広まらなかった。今回、ウィルコムと提携したのは、PHS回線で通信を無線化することで、サービスを広く展開する狙いがある。
高齢者らを対象に装置を無償で貸し出し、迷惑電話撃退の効果を確かめる実証実験を、東京都西東京市で今月四日に始め、杉並区では八月一日から予定。地元の愛知県内でも実証実験に向けて市町村と協議している。
トビラ社の明田篤社長は「高齢者は電話に出てしまうと巧みな話術でだまされる。データベースの電話をブロックすることで、被害は減らせる」と効果に期待する。

中日新聞 2013年(平成25年)7月30日 火曜日