PHPサービスのウィルコムは8日から、迷惑電話の着信を知らせる専用機器を自治体を通じて高齢者などに無償で貸し出す。自宅の固定電話に接続し、リスト化した迷惑電話の番号から着信があった際、ランプで伝える。振り込め詐欺や悪質な勧誘の被害に遭うのを自治体と組んで防ぐとともに、端末の認知度を高め販売拡大につなげる。
専用機器「迷惑電話チェッカー」は手のひらサイズで、PHS機器を内蔵。家族などの電話番号はあらかじめ固定電話に電話をかけ、専用機器のボタン操作で登録しておく。
警視庁などの情報をもとに迷惑電話番号の番号リスト2万件超をデータベース化している情報サービスのトビラシステムズ(名古屋市)と協業。同社のサーバーからPHS回線経由で「迷惑電話チェッカー」が最新の迷惑電話番号リストを受信する。リストにある番号から電話がかかってくると赤ランプ、公衆電話や非通知番号でかかってきた場合は黄色ランプが点灯する。
2年間をめどに自治体に無償で提供する。8日から9月末まで、希望する自治体を公募する。1自治体につき100台程度、計100自治体に提供する計画。無償期間後も希望があれば、通信料込みで月額700円で継続して貸し出す。ウィルコムは「迷惑電話チェッカー」を7月から販売している。
日本経済新聞 朝刊 2013年(平成25年)8月8日 木曜日