振り込め詐欺、悪質なセールス勧誘、いたずら電話…。インターネットが通信の主役になった時代でも、迷惑電話による被害は後を絶たない。システム開発のトビラシステムズ(名古屋市中区)は、固定電話への迷惑電話を自動的に着信拒否できる装置「トビラフォン」を開発、リースサービスを始めた。高齢者を中心に需要は多いとみており、リース料は月額315円の低料金に設定。新たな収益の柱に育てる方針だ。
トビラフォンは、手のひらサイズの大きさ(幅10センチ、奥行き7センチ)で、固定電話とネットに接続して使う。迷惑電話と認識されている電話番号からの着信があると赤のランプが点灯し、着信音を鳴らさない。
トビラフォンの特徴は、利用者間で迷惑電話の電話番号を共有できること。迷惑電話がかかってきた場合、「拒否」のボタンを押すとネットを通じて電話番号を管理サーバーに登録、次回から迷惑電話を受けた本人だけでなく、トビラフォン利用者全員がその番号からの着信を拒否できる。
迷惑電話の番号を登録した本人だけが着信を拒否する従来のサービスと大きく異なり、この仕組みは特許出願中だ。迷惑電話の登録件数に制限はなく「着信拒否リスト」のデータベースは上限なしで拡大できる。着信拒否リストは利用者からの情報だけでなく、警察や国民生活センターが公開している電話番号も登録。すでに約1万2000件が登録されている。
Yahoo!ニュース 2011年(平成23年)9月7日 水曜日